平鋼、アングル、パイプの「曲げ」について|山口県岩国市の㈱松尾鉄工所
お疲れさまです。
リーズナブルな超速×平鋼平曲げならお任せください、
山口県岩国市の㈱松尾鉄工所です。
先月のバレンタインに引き続き、
今月はホワイトデーでした。
ホワイトデーは汎用性の高い粉ものが主役です!
ボリュームがあって腹持ちが良い!!
常々こちらの方が男性向けだと思っているのですが、製菓業界はどうしてもチョコと粉ものを交換してくれませんよね。何とかじわじわとチョコと粉ものの境界線を曖昧にしていき、いつかそれとなく
取り替えっこしてくれないでしょうか?
最終的に製麺、鉄板焼き、包み蒸し業界、積載焼き業界がどっと参入してくれたら
甘党ではない男性陣は小躍りするに違いありません!
時事ネタはさておきまして、今日はきちんとお仕事のお話をしようと思います。
㈱松尾鉄工所の得意分野は精密な溶接と巨大構造物です。
煙突、タンク、サイロ、貯槽、真空装置、高炉など。
素材としては鉄とステンレスを使用します。
鉄は安価で多種多様な用途、ステンレスは高価で使用目的としては耐熱、耐圧、耐腐食性が必要な構造物が多い印象です。
こちらが皆様が良くご存知のメインのお仕事になります。
今回ご紹介するのは
「曲げ」のお仕事です。
これは大きな仕事の一部として承ることもありますが、普段は「曲げ」単体としてお引き受けすることが多いです。年間通して切れ目なく、あちこちからお声をかけていただいている分野になります。
㈱松尾鉄工所で取り扱う「曲げ」は
平鋼(フラットバー/FB)の平曲げと立曲げ
アングルの外曲げ
パイプ類の曲げ
などです。
曲げっていったい何なのか?
例えばタンクなどをぐるっと巻いている、高所の通路を思い浮かべてみてください。
こんなのです。
このような場所の落下防止の囲いは建物に沿って大きな円を描いています。
昔は曲がった構造物の材料は、適当に分割して板から切り出していました。
↓こんな風に。
切り出しだと、無駄な部分がいっぱいあることが、おわかりでしょうか?
例えばこれをよく使うステンレス、SUS304の厚さ6mmで計算してみましょう。
作りたいのはこういった↓輪っかとしますね。
必要な板の面積は大体、1524mm(定尺の幅)×900mm(必要な長さ)で、重さが66kgになります。
SUS304を1kgあたり1,500円と仮定した場合、
材料費だけで99,000円です。
しかも使用するのが全体の44%なので、残りの56%は余りになります。
余り分を金額にすると約55,000円!?
これらは端材ということになってしまいます。
勿体ないですね!
しかし曲げにすると、必要な材料は平鋼のt6×100×6470になります。
(6470mmというのは必要な長さに機械が掴む部分(掴みしろ)の500mmを足したものです)
これが31kgで、
材料費は
46,500円になります。
比べてみてください。
無駄なところが一切ありません。
材料費は半額
になっています。
凄いでしょ?
手すり、囲い、骨組み、フランジ・・・etc.
こうしたものは、きゅっと曲げてしまった方が早くて安上がりなんですね。
以上は、算数に自信のない者によるポンコツ計算でお送りしております。
(何度も計算し直したので、多分大丈夫だと思います・・・多分)
勿論、こういう曲げで作れないものもあります。
とても精密だったり複雑な形だったりするものは、レーザーで切り出してもらっています。
例えばスクリューの「刃」の部分だとか。
弊社では材料の「切り出し」は、ご近所の
㈱岩中製作所さん
によくお世話になっております。
切っただけではこの「刃」は未完成です。
これを縦方向に伸ばしつつねじる必要があります。
普通に展開した場合、これがなかなかシャフトにぴたりとつきません。
伸び係数の事情らしいです。
昔は「刃」を全部溶接でくっつけて・・・
全部くっついたら、
片方の端を工場の床に溶接、目標の伸びとねじりになるまで上からクレーンで引っ張ったそうです。
なんという
荒業!!!
しかし
素晴らしい先人の知恵
でもあります。
現在はこの「刃」の、伸ばしたりねじったりは、伸び係数に特化したノウハウをお持ちの
濱田ベンディングサービス㈱さん
にお世話になっております。
鉄工業界は狭いからか仲良しの会社が多いみたいで
「うちではちょっと難しいなぁ。●●さんやって貰える?」
「こんな仕事が来たんだけど、これは□□さんの方が得意だよね?」
といった風に、頻繁に情報交換しては仕事を最適の会社に投げたり、受け取ったりして進めているようです。業種は近いものの別の会社同士なのに、まるで大企業の部や課のような役割をしているわけです。しかもお互い独立していて、注文し注文されのお客さん同士でもあります。故に立ち位置は同じようなもの。良い意味で緊張感が保たれる為、非常にバランスの良い協力関係に見えます。
これが大企業と子会社、大企業と下請ですと必ず力関係が生じてくる為、一方向に圧力がかかりがちで、時にはよろしくない現象が起きることもあるでしょう。そういう状況を長年目撃してきたもので、鉄工業界のこの持ちつ持たれつ、適業適所な仕事の進め方はたいへん理想的かつ画期的なかたちではないか?と感じています。
㈱松尾鉄工所では、主に鉄とステンレスを曲げています。
「こういう構造のものは『曲げ』で作ることができるのかなぁ?」
「この素材は曲がるのかなぁ?」
「この角度で曲げたら歪むかなぁ?」
といった、わからないことがある時はお電話ください。
例えば「大体こんな感じで、とにかく曲げたい!」という状態から、
材料の種類・・・・例:SUS304
鋼材の種類・・・・例:平鋼(フラットバー)
鋼材のサイズ・・・例:6×65の定尺(厚さ6mm、幅65mm、長さ4000mm)
曲げの種類・・・・例:平曲げ(平たい部分が天地の状態で、ドーナツっぽく曲げます)
曲げ方・・・・・・例:内径R200でくるっと曲げっぱなし(余った部分の切断なし)
材料調達・・・・・例:材料込み(材料は弊社で調達します)
という風に、まずは曲げに必要な情報をそろえるお手伝いからいたします。
この段階で「この鋼材をこういう曲げ方だと難しいかも・・・?」とか「この角度だと無事に曲がらないものだけど・・・?」といった問題が判明することがあります。そういったこともご相談の中で解決できるように努めます。
曲げに必要な情報が最初から揃っていて、弊社では難しい案件の場合は、該当する曲げ屋さんをご紹介できます。その時はお客様と曲げ屋さんの間で直接やりとりしていただいています。(仲介料が節約できます!)
勿論「もう面倒だ!全部お任せで!」な時はそのまま対応いたしますね。
「早く」
「安く」
「Rがついたもの」
「かくっと曲がったもの」
を作ってみたい時、